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これ作った人たちはWebで攻略見てプレイしてほしいの?それとも違うの?

OCTOPATH TRAVELER、4章終了後最終ボスまで終えた。

Switch Exclusiveなサードパーティ大作というより、あの素晴らしかったブレイブリーデフォルトの浅野智也プロデューサーの新作ということで胸を躍らせてプレイしたのだけど、正直最初は完全に肩透かしを喰ったというか、ブレイブリーデフォルトで見せた強烈なナラティブ要素をプレイ前から期待しすぎてしまっていた。

いざプレイしてみると「冗長で退屈なカットシーンだな」「HD2Dと称してるけど、Unreal Engineの水面やレンズフレアエフェクトと、平面に張り付けたドット絵テクスチャの喰い合わせが悪くないか」「戦闘やレベルの切り替わりで発生するエフェクトも、ましてやローディングも長くないか」「レベルデザインの仕掛けが余りにもワンパターンすぎやしないか」と、色々とノれない。あるいは全キャラクター押し並べてメインストーリー1章が退屈なせいで他の要素までノれないのか。荒というほどではないけれど最初の10時間は退屈しか感じていなかった。

売りの「8人のキャラクターがそれぞれ持っているスキルで街中のキャラクターにインタラクトできる」ってシステムも、パーティ編成に縛りを加えられるだけで面倒という気持ちしかなかった。自分の組みたい殺戮スキルのチームアップと、フィールドで使えるスキルがどうやってもマッチしない。

結果、良いところが戦闘中の派手な音と画のエフェクト、手応えのあるバランス調整、敵キャラクターのアートくらいしかないゲームだなと思っていた。この辺の印象がガラッと変わり始めたのが全キャラクターの1賞を終えた後。基本的にゲームを買うときは初報かトレイラーを見た時点で「買う」と決めているので、前情報は全然入れない質なので全く知らなかったのだけど、このゲームにはジョブシステムがあった。

各キャラクターのメインストーリー2章を進める前に世界中を周ってジョブ集めに勤しみ、理想のフィールドスキルと殺戮スキルの両立を目指す。その間に微々たるものながら上がったレベルで無理やりに後半の街に突入して強い装備を買う。パーティーのビルドをやり始めた途端、最初の10時間のシステム的なフラストレーションが反転して、退屈な10時間に復讐するゲームプレイが生まれた。

ジョブのアンロックを求め始めてから、ようやく本作の特徴たる「ストーリーに縛られずに好きな場所を訪れていく」ゲームプレイが始まり、それと同時に本作の豊饒さ、丁寧さが際立つようになっていった。

ゲームプレイ前半、中盤、後半でそれぞれ異なる戦闘BGMや、ロケーションに合った素晴らしい音楽たち。レベル不足のままゲーム後半部分のロケーションに足を踏み入れる緊張感、それでいて適正レベルでも締まった体験を齎すバランス調整の妙。地域ごとにキャラクターの立ったロケーション、地域を跨いだサブクエストの推理。相変わらずメインストーリーは絶望的だったけれど、ボス戦の実にクールなドット絵も含め、兎にも角にもこんなに丁寧な造りのゲームはなかなかない。

結局、2章は全然進めないままに下位ジョブを全て集めてから、上位ジョブ取得のレベル上げを兼ねてメインストーリーを進めるといったプレイのまま、一気呵成に全キャラクターのメインストーリーが終わった。いや、一気呵成はあくまで体験上の比喩で、50時間くらい掛かったけれど、まああっという間だった。

ここで綺麗にゲームが終わっていれば、割と手放しでこのエントリーも「良いゲームでした。お前らもやれ」で締めていたのだけれど、全キャラクターのメインストーリー終了後のラスボス、アレはないだろう…。

当初は未クリアのサブクエストを進めていけば、最終的にラスボスが出てくるんだろうくらいの気分で消化していたのだけれど、クリア後15時間くらいかけて、9割方のサブクエストを終わらせてもラスボスのラの字も見えねえ…。最終的にググりました。で、このゲーム、9割以上のサブクエストが街の中に集約されてるのに。最後、だけ、条件を、満たした、状態で、のみ、唐突に、フィールド上に、出てくる、クエスト、なんて、見つかるはずねえだろ!

いや、ラスボス戦はこれまで冷や飯を食わせてた8人中の4人を強制戦闘参加させたりする上、ちょっとエグい感じに強い調整になっており、FF5のオメガ/神龍戦を彷彿させる、JRPGの戦闘部分の面白さはありましたが、本当にクエスト見つけるまでの仕掛けには頭に来ている。

「今時の人はゲームプレイするにもWebで攻略見るでしょ」みたいな考えなのかもしれないけれど、基本的にあまり情報入れずに(いや、別にネタバレに怒るタイプでもないんですが)遊ぶスタイルなので。ましてやWebで情報流通することを前提にしたオンラインゲームじゃないんだし、かつてのシュタインズゲートもそうだけど、ラストだけ唐突に藪に隠すような真似は本当にやめてほしいと切に願いつつ。

まあこんなこと言ってますけど、それ以外の個所においては節々に気持ちと丁寧さの入った素晴らしいゲームなので、丁度Switchも携帯機なことですし、是非皆さまも遊ばれると良いかと思います。